New Wave #10.UB40 : Signing Off
UB40の『サイニング・オフ』にはハマった。UB40はバーミンガムで結成された白人黒人の混成バンド。『サイニング・オフ』は、1980年のUB40デビュー・アルバムだ。その『サイニング・オフ』から「タイラー」を。
レゲエといえば、ボブ・マーリーしか聴いていなかったワシにとって、ブリティッシュ・レゲエの存在は新鮮だった。ジャマイカ移民がイギリスにいたこと自体知らなかったのだから、本当に驚いたものだ。
ブリティッシュ・レゲエには重さが付きまとう。「UB40」の名前自体が、イギリスの失業者給付金制度(Unemployment Benefit, Form 40)からとられたものだ。『サイニング・オフ』のジャケットデザインは失業手当申請書で、「タイラー」はアメリカの有色人種に対する冤罪への抗議の曲といったように、UB40は社会問題抜きには語れない。
そうしたシリアスな歌詞が、物憂げなサウンド、ダブに乗って歌われるところは妙に心地よかった。アリ・キャンベルの声がまたいいのだな。2トーン・スカのブームもあって、UB40はブレイクするが、UB40自体の持つ匂いに惹かれた人は少なくなかったはずだ。
UB40にハマったワシの場合、当時の環境もあったのかもしれない。北向きの窓から冷え込んだ空気を眺めるワシの部屋には、太陽サンサンのジャマイカよりも、重くシビアなブリティッシュ・レゲエの方が合っていた。その後、ブラック・ウフル、スティール・パルス、アスワドというブリティッシュ・レゲエ御三家を聴きまくる流れは、このときから生まれていた。
UB40 : Tyler 1983
UB40 : Food For Thought 1981
UB40 : Red Red Wine
UB40 : Can't Help Falling in Love
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